江國香織の文庫本のあらすじ

著者紹介:小説をはじめ、エッセイ、童話、絵本、と幅広いジャンルで活躍する女性作家。2001年の大学入試センター試験に短編小説「デューク」の全文が出題された実績?もある。「冷静と情熱のあいだ―ROSSO」「東京タワー」「きらきらひかる」など、映画化された作品も多い。2004年には「号泣する準備はできていた」で第130回直木賞を受賞。


夕闇の川のざくろ

孤独で嘘つきな、美しい女性、しおん。人なんてもともとほんとじゃないのよ、そう言う彼女は、次々と物語を紡ぎ出す。自分の生まれのこと、恋人のこと―幼馴染の私は、一緒に台所に立ち、しおんの話に耳を傾ける。印象深いフレーズと挿絵が響き合う、うつくしい物語。
ISBN:978-4591102961(ポプラ文庫)

赤い長靴

「私と別れても、逍ちゃんはきっと大丈夫ね」そう言って日和子は笑う、くすくすと。笑うことと泣くことは似ているから。結婚して十年、子供はいない。繊細で透明な文体が切り取る夫婦の情景―幸福と呼びたいような静かな日常、ふいによぎる影。何かが起こる予感をはらみつつ、かぎりなく美しく、少し怖い十四の物語が展開する。
ISBN:978-4167748012(文春文庫)

間宮兄弟

兄・明信は酒造メーカー勤務。弟・徹信は小学校の校務員。30歳をすぎても一緒に暮らすこの兄弟は、女性にはもてませんが、日常を楽しむ術をよく知っています。職場の女性を誘ってホームパーティを開いたり、上司の不倫の恋にまきこまれたりするなかで、兄弟の気持ちは揺れ動きます。ふたりのほのかな恋の結末は? 江國香織が初めて繊細な男ゴコロを描いて、森田芳光監督による映画化も話題になった作品の待望の文庫化です。解説は三浦雅士。
ISBN:978-4094082180(小学館文庫)

雨はコーラがのめない

はじめて雨に会った日のことは、忘れられない。凍えそうに寒い、十二月の、雨の日だった。濃い栗色の巻き毛をした雨は、オスのアメリカン・コッカスパニエル。私たちは、よく一緒に音楽を聴いて、二人だけのみちたりた時間を過ごす。もちろん、散歩にも行くし、玩具で遊んだりもするけど。甘えたがりの愛犬との特別な日常や、過去の記憶を呼び覚ます音楽について、冴え冴えと綴った好エッセイ集。
ISBN:978-4101339245(新潮文庫)

思いわずらうことなく愉しく生きよ

犬山家の三姉妹、長女の麻子は結婚七年目。DVをめぐり複雑な夫婦関係にある。次女・治子は、仕事にも恋にも意志を貫く外資系企業のキャリア。余計な幻想を抱かない三女の育子は、友情と肉体が他者との接点。三人三様問題を抱えているものの、ともに育った家での時間と記憶は、彼女たちをのびやかにする―不穏な現実の底に湧きでるすこやかさの泉。不穏な現実の底に湧きでるすこやかさの泉! 感動の長編小説。
ISBN:978-4334742621(光文社文庫)

短篇ベストコレクション 現代の小説2007

読書を愛する人はもちろん、本に興味はあるけれど何から読もうか迷っている人に絶好のアンソロジー。人気作家、ベテラン作家、異色作家など、“いま”を代表する実力派二十二人が腕によりをかけた短篇小説。
ISBN:978-4198926175(徳間文庫)

ぬるい眠り

ミリオンセラー『きらきらひかる』の十年後を描く作品などを含む全9編。文庫オリジナル短編集。半年間同棲していた耕介と別れても、雛子は冷静でいられるはずだった。だが、高校生のトオルとつきあっていても、耕介への想いはじわじわと膨らんでゆく。雛子は、大学四年の夏、かけがえのない恋を葬った(表題作)。新聞の死亡欄を見て、見知らぬ人の葬式に参列する風変わりな夫妻を描く佳編、『きらきらひかる』の十年後を綴る好編など全九編。著者の魅力を凝縮した贅沢なオリジナル短編集。
ISBN:978-4101339238(新潮文庫)